世界の果てをつれて歩く

日常と幻想(笑)の間をうろうろしているどうしようもない人のブログ

シャットアウトしたいこと

8月になってからほとんど雨が降っていなかったのが、今日やっと、どばーっと雨が来て、ひび割れのようになっていた地面が潤っています。

不思議なことに雨が降ると、気分がよくなりました。

久しぶりに聞く、雨の音だな。

前にこのブログにも書いていたかもしれませんが、雨が降ると自分の世界がきゅうーっとコンパクトになって、一番近くだけが見えるような感覚になることがあるんです。視野が狭くなってしまっているような感じもしますが、自分の見えている(見たい)世界に集中できているような心地よさがあります。うまく言えませんが、程よく周りをシャットアウトでき「色々な事がシンプルに感じられる」という感じです。

 

この前普通に道を歩いていたら、前から中学生くらいの男子2人が横並び自転車で向かってきたんですが、すれ違いざま「ほんっと、あの人気持ち悪い!」となかなかの音量で言いながら通り過ぎて行ったのです。たぶん私に向けられた悪意ではなかったのだと思うけれど、嫌な記憶ほど残ってしまうもので、自宅に帰ってから自分の姿を鏡で執拗にチェックするのをやめられない自分がいました。

ああ、嫌な感覚がよみがえってきました。「変な私」「人から見ておかしい私」が当たり前の世界だった時があり、その時のことです。あのころは、人から言われた言葉を、自分の世界から締め出すことがなかなかできませんでした。もしかしたら、その「私に何か言ってくるだれか」の頭で考えようとしていたのかもしれません。そんなことできるはずもないのに。

大人になってずいぶん経ってから、人と自分との間に「境界線」を引くことを覚えて、自分が感じたように物事を見られるようになってきた、と思っていたらこれです。見ず知らずの人の、自分に向けたものかどうかもわからない言葉で、心が大いにざわつく自分に少しショックでした。

 

雨はどんどん強くなり、ぬるい風も吹いてきました。

どのくらいこうしていたのか、気が付いたら窓をあけ、網戸も開けて外を眺めていました。庭に水たまりができていくのをただ見つめていたら、「ほっとするな」と思いました。

 

本日も読んでくださってありがとうございました。