映画「かもめ食堂」が好きです。
フィンランドを舞台にした日本映画で、フィンランドで食堂を開く女性、サチエ役を小林聡美さんが演じています。
ここに出てくるご飯が美味しそうで、サチエさんがテキパキ働く姿がかっこよくて、私は夕御飯を作っているとき、時々BGMのようにこの映画をつけてます。
そうしたらテキパキ作れそうな気持ちになるんです。
食器がふれあう音、水を注ぐ音、カップをテーブルに置く音など飲食店の音が鳴っている場面が多いので、テレビ画面の中と家のキッチンがつながっていて、私も中の人としてかもめ食堂を手伝っているような気分になるんです。ご飯を作りたくないなっていうときも、さぁ、やるか、と手を動かすのを助けてくれる、そんな映画です。
登場人物に、トンミ ヒルトネンくんという日本語が話せるフィンランド人が出てくるのですが、だいたいがいつもの席で一人コーヒーを飲んでいるんです。
そのトンミくんがいつもの風景のようにいるなか、サチエさん、ミドリさん、マサコさんの3人が話しています。
どうしてこの国の人たちはゆっくり、のんびりしているように見えるのかしら
すると今まで静かに風景に溶け込んでいたトンミくんが言います。
森。 森が あります。
その言葉を最近ご飯を作りながら聞いてふと、
そうか。森がある。のか。
彼が言ったのは、あるから何がどういうふうになる、とかではなくて
ただ、
『森がある』
住んでいるところから電車でちょっといけば、「森」があるんです。
そこは整備された道があって、ゆっくり散策できていいところです。
お仕事も、予定もなかった日、しないといけないこともどうしても何もやる気がしなくて、だけどなんだかじっとしていられなくて、
行ってきました、森。
私は時々ただ歩きたくなるときがあります。
この前も雨が降っていたのに、傘をさして2駅分くらい歩いて、途中からしんどくなってバスで帰るという自分でも何がしたいのかわからないことをしています。
この日も駅からただただ歩いて、森についてもただただ歩いて、正直それだけ。
ああ、リフレッシュしたー!
とか
自然の美しさに感動!
とか
いうほどまでに盛り上がらないんです。
気持ちいい空気だなとはおもいますが、何をしていたかというと、
ただただ歩いていただけでした。通り抜けただけのようなものです。
帰ったらとても疲れていて、1時間ほど寝てしまいました。
なぜ行くのか?
まさに、そこに『森がある』からだ!!\(゚∀゚)/
本当にそうかもしれません。会いに行きたくなるような感じです。
このブログを始めて本当にいろんな方の文章を読むようになりました。本を読むのはそれほど得意ではない私ですが楽しいです。
ブログを読んでその内容を深く考えて自分の意見を持つ、、、とか正直していません(゜o゜)\(-_-)こらこら。
でも、読んだその時は、爆笑したり、気分が明るくなったり、共感したり、いろんな自分の気持ちに気づきます。
開けば出来立てほやほやの人の書いた文章があるって、すごい。そしてなんかうれしい。今、そこにある、いろんな意見に、思いに、言葉に、世界観に、会いに行く。本当に、会いに行きたくなる、っていう感覚に似ています。
ちなみに、私のブログは、ブログの旅の途中で通り抜けるだけでも大歓迎です!!気持ちが動いたら、気が向いたら、来てやったぜ!アピールしてやってくださいね。
森があります。
私がいます。
ブログがあります。
あのシーンでトンミ ヒルトネンくんは一瞬はっとなるくらい、まっすぐな目で言うんです。
森が、あります。って。
あのシーンでトンミ君が言いたかったことはどうかわかりませんが、
私の中では、
まずは、そこにある、いる、ってだけでいいのではないか。
ってことにしてます。
今日も読んでくださってありがとうございましたφ(..)。