世界の果てをつれて歩く

日常と幻想(笑)の間をうろうろしているどうしようもない人のブログ

歩いて石仏に会いに行くビビり

ちょっと色々とバタバタしているうちに遅くなってしまいましたが、

前回の続き、奈良 滝坂の道です。

この道(春日大社から忍辱山円成寺(にんにくせんえんじょうじ)まで)のちょうど半ばくらいに「地獄谷新池」という池があり、周辺には座るところがあって休憩もできるので、今回はそこを目標に春日大社のほうから歩いてきました。

(片道だいたい5kmほど)

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夕日観音を見た後、もう少し先に行くと「朝日観音」が見えてくるはずなのですが、けっこう時間が経ったように思うのになかなか見えてきません。でこぼこの石畳で滑らないようにと、足を置くところを考えながら歩くのでちょっとしんどくなってきました。それに途中から登りになって、息が切れます。

この滝坂の道、前にも来たことがあって、その時はもっと人が歩いていて、たくさんの人にすれ違ったのですが、今日はほとんどすれ違わない。なんでだろう。

・・・あ、そうか。前に来たのは5月。新緑の気持ちいい季節だったな・・・

考えてみたら冬にこんなところに来るのは、物好き(失礼)なのかもしれません。

結構な森ですし、途中でさみしい気持ちになってきたので、1人で行くならもっと人がにぎわう季節をおすすめします・・。

それでも行き帰りで4人だけですが、すれちがったので少し安心しました。

 

 

そうしているうちに、

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ありました

朝日観音

森の風景に溶け込んでるこのたたずまい。その姿を見つけてドキッとします。

美しいな、、、、美しいわ。

傍にある看板の説明によると、「文永2年(1265)と銘があり、(先ほど見てきた)夕日観音と同じ作者と思われる」とのことです。

755年前にここでこれを完成させた人が、「ここにいました。」と言っているみたいで、ぞくぞくしました。

歩いてこないと会いに来られないのだなあとしみじみ。

 なぜだかものすごく感動していて、しばらくここを離れられませんでした。

そういえば前来た時もこんな気持ちになりました。この作者の方は、顔もどんな人かも、そしてどんな気持ちでこれを彫ったのかも、もうどうしたってわからないけど、森の中にひっそりとあるこの姿が本当に美しいと思いました。

 

 

 

石仏を見ることができて、ドラマチックな脳内になっていた私でしたが、また歩き出すと空腹感がMAXになってきました。リュックには、家で作ってきた巨大梅おかかおにぎりが2つとチョコレート、来る途中に買ったあんぱん1つが入っています。ちなみに、滝坂の道は道に入ると食べ物を買えるところがありませんので、前もって買うなり作ってていくなりした方がいいと思います。

この辺で座って食べてしまおうかな、、、、、いや、池まで行けばベンチもあるし、近くにトイレもあるはずだからそこまで行こう。

 

 

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首切地蔵

荒木又兵衛という剣豪が試し切りしたと伝えられている地蔵菩薩だそうです・・。

・・( ;∀;)

 

 

 

この近くにトイレが ありました。

もうすこしいけば地獄谷新池。

 

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さみしい・・

 

地獄谷新池。登り道を行ったところで見えてきたんですが、人影も無いし、そこはかとなくさみしい雰囲気が漂っていた(というかちょっと怖かった・・・ビビりです・・)ので近くまで行かず、池が見える日当たりのいいところに切り株を見つけたので、そこに座ってお昼にしました。

前回来たときは、たくさんのオタマジャクシがいて、水も澄んでいて、緑が美しいところだなあと思いました。・・やっぱり若葉の季節をおすすめします。(笑)

それでもおにぎり1つとあんぱんをおなかに入れたら、鳥の声がきれいだし、木をさわさわ揺らす音だけの静かな状態を堪能できました。やっぱり人はおなかが空いたら不安になるのですなぁ。

 

 

さて、帰り道。春日大社に向かって同じ道を引き返しました。

行きで登ってきたということは、帰りは下りです。この下りの石畳の道に足をおろす度に、よろけないように神経を使います。しんどいなと思っていたら、ちょうど足元にまっすぐな多少力をかけても大丈夫そうな木の棒を発見。試しに杖にしてみたら、なるほど、歩きやすい。トレッキングとかハイキングとかしている人が、両手にかっこいい棒みたいなやつを持って歩いているのを見かけますが、たしかに楽です。あの棒(トレッキングポール)ほしいかも。

ちょっとカッコ悪かったですが、後半は拾った棒を杖にして歩いていました。

 

 

 もう一度ずつ石仏にご挨拶して、もうそろそろ道も終わりです。相変わらず人とすれちがわない道を歩きながら、ビビりな私の脳内では脳内時代劇のはじまりはじまりです。(茶番劇)

 

 

 

「何者だ。」

すると灯篭の陰から2人の男。

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 私は杖の中に仕込んだ刀を抜いた・・・・。

なんてね。

 

 

道の入り口についたので、脳内劇場では仕込み刀だった杖(さっき拾った木の棒)とはここでお別れ。お世話になりました。

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 本日も読んでくださってありがとうございました。(*‘∀‘)