世界の果てをつれて歩く

日常と幻想(笑)の間をうろうろしているどうしようもない人のブログ

じゃがいもの香りがする風景

 

最近じゃがいもがうまいんです。

 

藪からスティックに何だ!※って感じですが、

(※昔、ルー大柴さんがテレビで言ってて私がかなり感動した言葉。藪から棒。 笑)


今年も母の畑で、じゃがいもがとれまして。
普通の大きさのじゃがいもに混じって獲れる小さいものを、ガサガサっと洗ってたわしでこすって、まだ皮が少し残っているのを濃いめの塩でゆでる。
それが、超うまい!
茹でたのを揚げようかと思っていたのに、シンプルなゆで芋がうますぎて止まらなくて、うわぁだいぶ減っちゃった・・・。ボールに山盛り一杯食べたいくらいでした。新じゃがって初夏のごちそうですね。

 

 

私の大好きな映画、ロードオブザリング
指輪を捨てにゆくフロドと旅を共にするサムが旅の途中で、シチューを作っているシーンがあるのですが、サムがボソッと言うんです。『あと、ここにいいジャガさえあればなぁ。』

その後に続く、

ゴラム:『ジャガ?ジャガってなんなのよ?』

サム:『じゃ~が~い~も~さ。』

というやり取りが(2作目「二つの塔」の中盤あたり)、可愛らしくて好きなだけっていうのもあるのですが、「シチューにはじゃがいもが入っているとうれしい」というサムの意見に、かなり賛成です。カレーなんかにも、別に入れなくても問題はないけれど入っていると私はうれしいです。カレーの旨みのよーく染み込んだ大きめのじゃがいもが好きだなあ。

 

 もう一つじゃがいもの香りのする物語を。

 

大どろぼうホッツェンプロッツ     オトフリート プロイスラー

私はこの本を小学生の時に読んでいる時、初めて「これを読んでいる以外の時間がもったいない!」と思いました。この世界から出たくない!それくらいワクワクする面白さでした。

 カスパールとゼッペルという二人組の仲良しが、指名手配中の泥棒ホッツェンプロッツを尾行してねぐらを見つけるのですが、見つかってしまいゼッペルは鎖でつながれてホッツェンプロッツにこき使われ、カスパールは悪い魔法使いペトロジリウス ツワッケルマンのところにつれていかれ、召使いとして過ごすことになります。

このツワッケルマンは、「どえらい魔法使い」なのですが、じゃがいもの皮をむくことだけは魔法でうまくできなくて、初めて物語に登場するときも、エプロンをつけて台所でじゃがいもをむいているところでした。カスパールという「召使い」が来てからは、『マッシュポテトをせんたくがまにいっぱい』作らせたり、『バケツ6ぱいのじゃがいもをむいておく』ように言いつけたり、じゃがいも好きがうかがえます。バケツ6ぱいのじゃがいもは『晩めしにじゃがいものからあげを食べようとおもっているんだからな。』だそうです。・・・どんだけ食べるの。(笑)

でもその気持ちがわからなくもない気がした当時の私。フライドポテトっておいしいけれど、作るとなったらけっこう手間がかかるよなあって思います。じゃがいもむくのは確かにめんどくさい作業だと思うし、家の油の鍋では業務用のフライヤーみたいに高温にならないからサクッとあげるのはなかなかむずかしいし、たくさん作るには時間もかかります。母がフライドポテトを揚げているそばから、つまみ食いをしていたらおいしすぎてとまらなくて、あんたもうやめときなさいと言われるまで食べ続けたいじゃがいも好きだった私は、「バケツ6杯分のじゃがいもを揚げ芋に」という夢のような表現にワクワクしたのでした。

 

なんだかじゃがいもの話ばっかりしてたらおなか一杯になる感じがしてきましたね。

そういう私は、今日の夕食にポテトサラダをいただきました。

明日は肉じゃが。

マジです。(笑)

 

本日も来てくださってありがとう。(^^)/