世界の果てをつれて歩く

日常と幻想(笑)の間をうろうろしているどうしようもない人のブログ

昼休みはラストサムライ

一月の半ばのある日。

たしか「ラストサムライ」のDVDを持っていたはずだと、いろんなところをガサゴソやってみたけれど探しても探しても見つかりません。時々気まぐれに物の整理をし始めることがあるから、その時にまとめて本やDVDを売ってしまったような気がするな・・・私の阿呆。

でも、捜索活動をしたおかげでこの文庫本が出てきました。

 

 

1月の初めに、映画「ラストサムライ」で有名になった俳優の福本清三さんがお亡くなりになったということを、新聞で知りました。時代劇などで「斬られ役」として活躍された俳優さんです。ラストサムライの中で、トム・クルーズのあとについて歩く寡黙な侍を演じていて、そのまっすぐな姿勢で歩く福本さんがとても印象に残っていて、どうしてもそのシーンが見たくなってDVDを探していたのです。

べつにそのシーンを見るだけなら、YouTubeで検索したら出てきそうなものだけど、なんかムキになってきてしまってあたりをひっくり返しました。でも、福本さんの著書が出てきたから読んでみようか。

私はラストサムライをきっかけに福本さんのことを知りましたが、時代劇のファンにとっては「あ、またこの人!」っていうくらいおなじみの俳優さんだったようです。あまり時代劇を見てこなかった私も、その存在を知ってからは、何気なく見ていた再放送のサスペンスドラマに一瞬映ったり、CMなんかで見かけるとなんだかうれしい、福本清三さんはちょっと気になる存在になっていました。

こんなかんじで、ここ最近は「おちおち死んでられまへん」を、仕事の昼休みのおともに少しずつ読んでいました。

15歳で京都に来て、東映京都撮影所の大部屋俳優になるところから、時代劇の撮影の全盛期だった時のことなんかが、インタビューに答えているような形で進みます。関西人の私にとっては、関西人のおっちゃんの話し方そのものの文章が親しみやすかったです。

 ラストサムライの最初の方のシーンで、軍隊と侍が闘うシーンがあるんですが、その時のシーンが不思議な感じだったのです。山中での戦闘で、森なんですが、森の感じが日本っぽくないのです。暗闇の森の中から甲冑をかぶったサムライが現れる。とってもかっこいいのですが、その森に生えているのは大きなシダのような植物です。本州の森にはあんな大きな木のようなシダ植物はなさそうな感じがするよ・・。そう思ったのでした。ほかのシーンに映る日本の田園風景も、やっぱり日本とはちがう。

ラストサムライの撮影地はニュージーランドだったのです。

そういえば、私の大好きな「ロードオブザリング」も撮影地はニュージーランドだったな。なんで?ニュージーランドって自然が美しいから?

風景の美しさももちろん理由の一つだと思いますが、福本さんの著書によると「雨が少ない」からだそうです。大がかりな長期の撮影で、たくさん人を雇うと、雨で一日撮影が延期されただけで膨大な費用がかかるからだそう。なるほど~。

 

最近、職場の休憩室は黙ってお昼を食べることを推奨されています。休み時間は休みたい私にとって、黙って本を読むためのよい口実です。(笑)最近は、心だけは福本さんの目から見た映画の世界にいることができました。そして読み終わったときには、なんかわからんけどがんばろ、と思いました。

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本日も読んでくださってありがとうございました( ..)φ