最近、辛くておいしいと評判のカレー屋さんに行ってきました。
本格的なインドカレーの人気店のようで、お昼過ぎでしたが狭い店内は賑わっていました。
すでに何度も来ているという妹がおすすめするカレーと、辛さ対策のためにラッシーを注文しました。
やってきたプレートには2種類のカレー。
一つは見た目からも辛さがわかる赤みを帯びたひき肉のカレー。
もう一つはクリーム色っぽい豆のカレー。
恐る恐る赤い方を口へ運ぶ私。やはり一口食べると口の中が熱い。というか痛い。
そういえば味覚のなかで辛味だけは痛覚、つまり痛みなのだそうです。
思わず水を飲みながら、もうひとつの豆のカレーを口に入れると、
味がわからない!
口の中がヒリヒリ麻痺したようになって完全に順番を間違えたようです。
水をがぶかぶのみ、甘酸っぱいラッシーでごまかしながら、しばらく口一杯の辛味に耐えている、いや、味わっていると、だんだん色んな香りや、味に気づく余裕がでてきました。
あ、いまパクチーの香りがした。
あっ、豆カレーの味今わかった。
さっきから後味にふわって、香る爽やかな香りはなんだろう。なんか懐かしいかんじがするんだけど・・・。
複雑ないろんな味が今の何?、今の何?とスプーンを進めてくれています。
それでも、カレーは辛いことは辛いので、水をがぶがぶ飲んでは、さーいくぞとばかりにカレーとご飯を混ぜる。
辛くて辛くて、でも口に運んでいる。自分でも何をこんなに一生懸命になっているんだなんて思いながら。
そうして結局完食している自分がいました。
なんだか正直おいしかったのかはよくわかりませんでした。ただ、何かにがむしゃらに取り組んでやり遂げたかのような、謎の達成感がありました。
妹にとっては「時々食べたくなる味」だそうで、いや、この謎の達成感がやみつきになるのではなかろうかとひそかに思う私でした。